この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
~大人のための官能童話集~
第4章 三幕‥赤ずきんちゃん◆
(……ダメ、頭が…………くらくら、す…る)
泥のように濁っていく思考。
次第に立つことさえ覚束なくなり、視界は徐々にボヤけていく。
「あ……」
糸が事切れるように。
プツンと、途切れる意識。
そして――――…
ドサッ。
「おやすみ、赤ずきんちゃん」
暗い闇の底に、ニーナは身を投げ出した。
◆ ◆ ◆
「おぉ~胸、思ったよりもあるな?」
「こっちもピンク色で綺麗なモンだ。まだ未使用なんじゃねえか」
肌の上を這いずり回るかさついた感触。
それは服越しではなく、どうやら直に触れているようで……
ニーナはおぼろげながら、途切れていた意識を手繰り寄せて重い瞼を押し開く。
「ん……?」
「お? どうやら、ようやくお目覚めみたいだな」
喉を鳴らすような下卑た男の笑いが、そこかしこから聞こえてくる。