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~大人のための官能童話集~
第4章 三幕‥赤ずきんちゃん◆
……手紙の中身はこうだ。
どうやら、ニーナが知らない内に父の散財は悪化の一途を辿り。
連なるように借金もだんだんと膨れ上がり、資金繰りに困った母は娼婦のような真似事にまで手を出していた。
しかし、それも長くは続かず。
“飽きた”などというふざけた理由を取引相手が言い出し、次は若い娘であるニーナを差し出せと命令してきた。
……だが、ニーナは大事な娘だから。
そんな事をするぐらいなら、自分達が犠牲になるからと。
母親は一縷の望みを託し、ニーナを森奥まで逃がした。
手渡したお使いの品は、しばらくの間の繋ぎとしてニーナへと預けられた物だった。
それである程度の時間を置いてから、街にでもお逃げなさいと……僅かながらの金も同封されていたらしい。
そして最後に。
願わくは、幸せになってほしい。と母からの悲痛な願いが締めくくりに綴られていた。
「……そ、んな」
「これで分かっただろ? 俺達に見つかった以上、アンタは俺達に犯される運命なんだよ」
「…………」
母の事情を知らなかったニーナは、男達から聞いた話に絶句する。