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~大人のための官能童話集~
第4章 三幕‥赤ずきんちゃん◆
ニーナの様子を窺うに、手遅れとまではいかなかったようだが……
(裸にされていたところを見ると、何かしらは奴等にされたのだろう)
そう思うと腸が煮えくり返るようで、気絶している男達一人一人をなぶり殺してやりたいぐらいの気分だった。
けれど、それを本当にしてしまったら。
ニーナが悲しむどころか、本物の化け物として己は恐れられることになるだろう。
そうなるのが分かっていたからこそ、シルヴァはかろうじて理性で怒りを押さえつけていた。
「ゔ……っ」
……などと考えていたら、男の一人が呻き声を上げて僅かに身動ぐ。
「! 奴等が目を覚ます前に、まずはここを出るぞ。ニーナ」
「え、ええ……」
床に座るような体勢でニーナを抱き留めていたシルヴァは周りを見渡し、ニーナの衣服を見つけるとそれを手早くニーナに着せた。
その時、妙に熱っぽい肌や、艶かしい声をニーナが微かに漏らすのを耳にして違和感を抱いたが……構っている暇は無い。
万が一を考え、小屋の中からロープの類いをシルヴァは探し出し、男達の腕を後ろ手に縛り付けた。
(これで、しばらくは動けないだろう)