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若社長と秘書子の攻防
第2章 セカンドラウンド



 マンションではなく、実家。お母様への紹介。並べられた布団。


 疑問は募るばかりですが、一番は……。


 部屋の片隅に置いてある、シンプルかつ使い勝手のいいキャリーバッグ……どこかで見た気がするのは、私の大いなる気のせいだと誰か言ってください。


「……社長。ご説明願えませんか?」


「なにをだ?」


「あれとか、それとか全部です!」


 バッグと布団を指差して、社長直伝の光線を放てば


「ほう? いい度胸だな」


 本家本元の殺人光線が至近距離から発射。


 仰ってる意味、分かりかねます……が、度胸だけはありますとも。


 日々打たれ、鍛えぬいたこの根性と度胸。鉄は打てば打つほど強くなるものですからね。


「今から僕にされること、事細かに教えて欲しいと? 教えるのは簡単だが、経験に優るものはないぞ?」


 殺人&セクハラのダブル光線は鉄をも貫く。


 ネクタイを片手で緩める仕種にドキリとするところでしょうが。ここでの正しい反応はガクブルです、ガクブル!


 そのネクタイ……猛獣の鎖にしか見えませんから!


 飼育員さん、しっかり繋いでおいてください!!







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