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若社長と秘書子の攻防
第2章 セカンドラウンド
そう、そうよ。社長が私を暫く帰さないと言った時点で気付くべきでした。
この方のやり方、まざまざと見せつけられたばかりじゃないですか。
突発的な衝動で、行動される方じゃないですもんね。
外堀、ガッツリカチカチに固めやがってたんですね?
会社だけじゃなく、ご自分の両親や私の両親にまで!!
「母とはいつ頃から接触されてたんです?」
口許をひくつかせ問いただす。
「さあ? 半年くらいかな」
「は、半年!?」
声、ひっくり返ったじゃないですか!!
「母は一言もそんなこと……!」
「言ってないだろうな。『彼女は恥ずかしがり屋だから、自分から言い出すまで見守ってください』と話しておいた」
口からエクトプラズム出してよろしいですか?
あと、何でもかんでも恥ずかしがり屋で済まさないでください!
「今朝、母に恋人を連れて行くからと連絡を入れておいた。布団は気を利かせてくれたんだろ」
……今朝の時点ではまだ恋人でもなんでもないですよね? なんて訊くのは愚問でしょう。
どんなにペースに飲まれないと足掻いてみても、所詮は社長の掌の上でのこと。
お釈迦様の掌の上の妖怪猿ですね、私は。
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