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若社長と秘書子の攻防
第2章 セカンドラウンド
社長と出会って12年。だけどその間の7年は会いもしなければ音沙汰もなかったのに。なぜ私のプライベートな事情というか情事までご存知なのでしょうか?
たしかにこの性格では男性から敬遠されてきましたし、私も苦い初恋の記憶から逃れられず、お付き合いしたい男性が今までできなかったのは事実ですが。
知られていることに愕然としていると。
「なんだ、図星なのか」
ふっと不敵に笑われました。
「え……? ってまさか……カマかけられたのですか?」
「予想はしていた。まぁそれに、あの日キミは僕に拒絶されたと思っただろう? 多感な時期に好きな相手から拒絶されて、まともな恋愛ができるほどキミは器用じゃない。今まで男と付き合えなくて当然だ」
「なっ!!」
「キミは最初から僕のものだ。他の男に触らせるなどあってはならない。そうだろ?」
そうだろ? と言われましてもねぇ……。
なんてことでしょう。初めから計算ずくの無視でしたか……待てよ。
「あの……。私がこの会社に入社していなかったら、社長と再会してもないですよね? その場合、私は一生誰ともお付き合いできない運命だったんでしょうか……」
社長にというより自分に疑問符を投げかけ、魂が抜ける思いで口に出した。
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