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若社長と秘書子の攻防
第2章 セカンドラウンド
カチ、カチとストッキングを留めていたガーターのホックが取られ、下着のみ脱がされる気配にさすがに強張る。
「やだ……恥ずかしいです。見ないで」
僅かばかりの抵抗も無意味で、容易に剥ぎ取られた。けれどなんとか手で隠してみせる。
「僕に隠し事ができるとでも?」
「隠し事とかそういう問題では……」
「……佐和」
「ッ!!」
低い声で呼ばれ、潤む瞳を向ける。
「……社長はずるいです。キミとか相川とかだったのに、こんなときに名前で呼ぶなんて……」
社長に初めて名を呼ばれ、嬉しいんだか気恥ずかしいんだかむず痒いんだか。ひとつ確かなのは、この人は私を従わせる術を熟知しているということだけ。
『僕を誰だと?』といういつもの視線が腹立たしいのに、おずおずと秘部を隠す手を退けてしまう。
痛いくらいに降り注ぐ視線に堪らずギュッと瞼を閉じる。
老若男女を怯えさせる殺人光線も私は耐えられるのに、この熱視線はどうにも無理です。
きっと鉄扉面の私を知る人たちが今の私を見たら別人に思われるくらい、ふにゃふにゃな顔をしているのでしょう。
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