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若社長と秘書子の攻防
第2章 セカンドラウンド



 奥深くに感じる社長。この世で唯一私をかき乱し、驚かせ、喜ばし、幸せにしてくれる人が私の中にいる。その人は、私が流した涙を拭ってくれる。


「夢……じゃないですよね?」


 社長が私を好きなのも、今こうして社長と繋がっているのも、夢オチでしたはなしでお願いしたいです。


「現実かどうか、たっぷり教えてあげようか」


 すっと私から離れた社長の顔に浮かぶ、意地悪を思いついた表情。


 嗚呼……これぞ社長。まさに現実。


「い、いえ。申し出は大変嬉しいのですが、たった今はっきりと理解いたしましたのでご遠慮」


「しなくていい。初めからそのつもりだったんだ。言っただろ? 僕を教え込んであげると」


 わあー……、記憶力のよろしいことで。


 たしかに言われましたけども、実際にやるだなんで誰が想像しましょうか。


 いえ、でも。有言実行は社長の常。私が少しばかり見くびっていたようですね。


 さっきまでの優しい雰囲気は一転。私の脚を抱えると、細めた双眸に怪しげな光を宿し、社長は緩やかに腰を動かし始めた。






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