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若社長と秘書子の攻防
第3章 ラストラウンド
社長は一旦口を閉ざし、私を強く抱きすくめる。
すっぽりと埋まってしまう広い胸に、私の乏しい胸がドキドキと騒ぎ出す。
「そして昔も今も……おそらくこれからも。僕の心を動かすのはキミだけだ」
耳元に響く低い声に心拍数は急上昇。これ以上上がると、昇天は避けられないかもしれません。
「これではキミの質問の答えになっていないか?」
「いいい……いえ! 充分です! もうわかりました!」
あれほどこだわっていた、12年前社長が私を好きになった理由。私の期待していた答えとは違いましたが、社長の想いは十二分に伝わり、こだわりは溶けていく。
溶けるどころか、上がった体温で気化しております。私の肉体も気化して無くなる心配をしかけていると。
「そうか。なら……」
社長は私を離すと腰をつかみ、軽々と持ち上げて机の上に置く。
「質問には答えた。ここからはキミへのお仕置きの時間としようか」
「……え?」
耳が悪くなったんでしょうか? なんとおっしゃいました!?
お、お仕置きなんて聞き間違い……ですよね?
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