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若社長と秘書子の攻防
第3章 ラストラウンド
社長は私の両サイドに手を置き、またも逃げ場を奪う。その迫力に背を仰け反らせ、右往左往に視線を泳がす。
「お、おっしゃられてる意味がその……」
「キミは私情を挟み、大事な打ち合わせを中断させた。そしてあろうことか僕の気持ちを疑った。以上の点において、仕置きをされる条件を充分に満たしていると思わないか?」
まぁ、なんて明確なご説明なんでしょう。たしかに私はお仕置きを受けなくてはなりませんね、なんて……納得してたまりますかってんです!!
「それについては深く反省し、謝罪申し上げます。ご処分をお望みとあらば、減給なりなんなりしていただいても、甘んじて受け入れる所存でございます」
にこり、冷笑を浮かべて社長の思惑をかわそうとすれば、彼はさらに私を畳み掛ける。
「ほう? 甘んじて受け入れると言うなら、これから僕にされることも、もちろん含んでいるんだろうな?」
なにをするつもりですか、なにをっ!!
概ね予想がつくだけに、次なる手を考える。が、社長は私よりも先んじて、非情なる手段を取ってきた。
その手段とは、ペラペラとうるさい私の口を塞ぐこと。
ズイッと社長のご尊顔が近づいてきて、まずいと思ったときには遅かった。
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