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若社長と秘書子の攻防
第3章 ラストラウンド



 有名ブランドメーカーのストッキング各種。ナチュラルな私好みの物に、開いた口が塞がりません。


「というわけで遠慮なく」


 なにが「というわけで」なんですか! ショーツのところを止める間もなく躊躇もなく破られ、脚を持ち上げられる。


「このバカ社長!!」


 真っ赤になってスカートを押さえ、死守しながら思わず罵る。


「僕がバカだと? ならキミはなんだ? バカに惚れた大バカ者か?」


「そ、それは……。と、とにかく! 仕事しましょう、仕事を!」


 ズドンと威力マックスの殺人光線を放たれ、口籠るものの話と社長の意識を逸らすのに必死になる。


「仕事? 邪魔をしたのはキミだろ。まぁいい。今日の僕の予定を言ってみなさい」


「予定……でございますか? ええっとですね。15時まで吉崎様と打ち合わせのあとは──」


「そう、15時までその予定になっていた。それで? 今は何時だ」


「…………」


 13時半、ですね。はい。


「1時間半、空いてしまったな。キミのせいで」


 強調され、反抗の意志がみるみると萎んでいってしまうのは……やはり計画的ですよね。








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