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若社長と秘書子の攻防
第1章 ファーストラウンド
そうこうしているうちに私の成績はうなぎ登り。気が付けば学年トップ。
高校だって当初希望していたところよりランクが上の高校をトップ入学してしまったし、大学も難関国公立を首席合格。
そんな華々しい未来を用意してくれた社長に感謝したのは、この会社に入社するまで。
私は知らなかったのだ。自分が意気揚々とエントリーシートを書いて、入社試験を受け、合格通知をもらったこの会社が、社長のお父様が経営されてる会社だなんて。
だって、入社当時はまだお父様が社長で、どこにも加賀美理人の名はなかったのだから。
社長の名字が『加賀美』というのは知ってましたけど、さほど珍しい名字じゃないんだもの。疑うことすらしませんでした。
入社して彼の姿を見たときは、あらゆる意味で心臓が止まるかと思ったものです。
でも新入社員の私は彼からのコンタクトはなく、1年にも満たない彼との思い出は彼の中から綺麗さっぱり無くなったんだろうと思ってた矢先。
企画部に配属されていた私に突然秘書課への転属辞令が下され、仁義なき戦いの第2ラウンド始まりでした。
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