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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第9章 天然娘は計算できない!?
そしてもう一つ気になる事を聞いておこう。
「それとさ、資料って何?」
いやいやっ!!「何故それを!?」って顔しないで?自分で言ってたしカンペにも書いてあったから。
薫は観念したようにガックリと顔を落とし、机の引き出しを開くと、中から取り出した物をちゃぶ台に置いた。
「...これです...」
「これって...」
エロ漫画じゃねーか...ネットで聞いたりエロ漫画で勉強したり...努力の方向間違え過ぎだよ。
俺を珍しく困惑させる逸材の薫は、再び泣きそうな顔で言う。
「やっぱり...私っておかしいですよね...」
落ち着くんだ...大丈夫...いくら天然でも俺ならなんとかできるはずだ。
なんかそれっぽい事言えば大丈夫だろ。
「いや、おかしいなんて思ってないよ。どうであれ、俺を思ってしてくれた事なら...俺は嬉しい」
「ほへぇ?」
あああああーーー!!だからほへぇ?は辞めろ!!
ステイクール...ステイクール...俺はなんとか表情を崩さずに、顔を上げた薫を優しく抱き寄せた。