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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第10章 転校生は御嬢様!?

授業が近付くと少しは反省したらしいモブ女どもは、チャイムが鳴るまで尋問する事はせずにそれぞれの席に向かった。
すると沙織里は俺を向いて丁寧に一礼し、少しボリュームを落とした声で言う。

「お気遣いありがとうございます」
「いや、気遣いなんてしてないよ。それとタメなんだから敬語なんて必要ないから」

しかし沙織里は少々黙考して答えた。

「私はこの方が落ち着きますので、川端さんさえよろしければこのままでもいいでしょうか?」

うーん...壁を作っているようには見えないな...本当に敬語キャラなのか。

「それが良いなら俺は構わないよ。でも川端さんはなんかくすぐったいなぁ」
「では...はっ、隼人さんで...」

沙織里は顔を真っ赤にしていた。女子高に在籍していたせいで男子の名前を呼ぶ事に馴れていないのだろうか...
でもできれば「私の事は沙織里で構いませんので」って言って欲しかったですよー。

「えーと...俺はなんて呼べば良いかな?」
「私の事は沙織里で構いませんので」

なにこのデジャブ?
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