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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第3章 ツンデレ娘は好きですか?
「じゃあ俺帰るわ」
「待ちなさいよ、どうせ暇なんでしょ?せっかくだから...この後...その...」
ドアノブに手を伸ばした俺を呼び止めた芽衣は、俯いて両手の指ををもじもじとさせながら続く言葉を探している。
俺をお茶にでも誘いたいんだろうが、無駄にプライドが高い芽衣はどうやって上からの物言いでその旨を伝えるのか迷っているのだろう。
そんな難題を考えさせるのは可哀想だから適当な事言って帰ろう...
「ああー...ちょっと約束あるから...」
あっ...これ最初に誘われた時に言うべきだったわ...
約束があるなら荷物整理なんてしないじゃないか、という考えに幸い至らなかった芽衣は取り乱した様子で言う。
「約束って...もっ...もしかして...デート...とかじゃないわよね?」
動揺し過ぎだろ...まあそれでいいや...
「デートっちゃデートかな...まあそんな訳だから」