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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第6章 爛れた休日?

「ふーん」と凛子が「ふんっ」と芽衣が鼻を鳴らしてから互いに横目で牽制し合っている。

「まあ大体わかったけど井口さん...今日は私が先客だからね?」
「はぁ?だからって帰れって言うの?」

女の戦いか...ここで割って入るのは野暮だから静観しようかな。
とりあえず出しておいたスナック菓子をザクザクと食べながら目の前で繰り広げられている不毛な争いを観戦していると、芽衣は俺をジロリと見て言う。

「さっきから食べてばっかしてないで答えてよ。この女と付き合ってるの?」

俺に振るな...このスナック菓子がやめられないとまらないヤツだから仕方ないだろ。

「いや、付き合ってはないぞ?」
「でしょ?なら私の事とやかく言われたくないんだけど」

えー...凛子さんちょっと涙目ですやん...お前彼女ちゃうがな...
しかし思ったよりメンタルの強い凛子は逆に怖いくらい穏やかに返す。

「でも井口さんだって隼人の彼女じゃないよね。私はずっと前から隼人と一緒だったから、今日もお昼ご飯作ってただけだよ?別に私と隼人にとって普通の事なの...井口さんは何の用でここに来たの?」
「...べっ、別に用が無くちゃ駄目ってわけじゃないでしょ!!っていうか、ご飯とか...そんな事頻繁にしてんの!?」
「頻繁っていうか...まあちょくちょくかな?」

ぐうぅ...と呻く芽衣を勝ち誇った笑みで眺める凛子...
つーか今凛子ナチュラルに嘘ついたな...飯作ってくれたの今日が初めてじゃん。
女って怖い...
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