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俺もう鈍感のフリ辞めるわ
第7章 幸運を運ぶ少女!?
「杏子(アンコ)!!どこに行ってた....え?」
アコでもアキコでもなかった...女性は妹が男と一緒にいる状況に驚いたようなので、振り向いて怪しい人間じゃない事を教えてあげる。
しかしその女性は俺の顔を見るなりはっと口元に手を当て、爪先をぴんと立たせるという...なんだが大袈裟な仕草で驚いていた。
「はわわわっ!!!川端先輩ぃ!!!?どうしてここに!?」
なんだそのコテコテなリアクション...ごめん...普通に知らない人だ。
先輩と呼ぶからには同じ高校の一年生なんだろうが、全く見に覚えが無いっす!!
その女性は黒のポニーテールに黒のフレームの眼鏡、全体的に少しぽっちゃりしていて身長も低めだ。少しふっくらとした唇と低い鼻はずば抜けて美人と言えないが、磨けば光る感じがする。いかにもクラスで目立たないインドア派の女子だ。
というか磨く気が無いのだろう...ジーンズに黒のトレーナーという男子中学生の私服といった風貌は少しもったいない。
すっかり泣き止んだ杏子はその姉に駆け寄ると、柔らかそうな腹部に抱きつく。
「このお兄ちゃんがお姉ちゃん探してくれたんだよー」
いや、俺首動かしただけだし...俺のフラグ力の影響だろうから正確には「このお兄ちゃんがお姉ちゃん召喚してくれたんだよー」だな。
「えええぇぇっ!!!?そうなのぉ!?」
だからリアクションさぁ....
何か嫌な予感がするな...天然さんだろうか?