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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
 泰雅は自身も床の上に身を起こし、腕を組んだ。眼を軽く閉じて、思案に耽っているようだ。
 今宵もいつものように泰雅は泉水の寝所を訪れ、二人は共に眠りについた。
 夢を見るのは大抵は真夜中と決まっている。恐らく、泰雅はこの半月もの間、毎夜うなされる泉水に気付いていたに相違ない。だが、泉水の気持ちを思いやって、詮索するのは控えていたのだろう。
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