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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
「いや、これは聞かぬ方が良いと思うぞ」
「殿、意地悪はお止め下さりませ! 私が自分でも知らぬ間に何か恥ずかしい真似でもしておると?」
 泉水が言い募れば募るほど、泰雅は嬉しげな顔になる。
「いや、俺は何も申してはおらぬ。例えば、泉水が就寝中にいびきをかいたり、歯ぎしりをしたりするなぞとは断じて申してはおらぬぞ」
「えっ、私がいびきをかいたり、歯ぎしりをしたりしておるのでございますか?」
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