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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第23章 《巻の壱―夢―》
泉水は信じられないといった顔で首を振った。衝撃のあまり、声も出ない。
泰雅に抱かれたその後、泉水は心地よい疲れと良人の温もりに包まれて深い眠りに落ちるのが常であった。それなのに、その傍らで高いびきをかき、ぎりぎりと歯ぎしりをしていたとは―、また何とも色気も品もあったものではない。
穴があったら入りたい、いや、あまりの恥ずかしさに死んでしまいたいとさえ思った。
耳朶まで紅く染めた泉水に、泰雅が笑いを含んだ声音で囁く。
泰雅に抱かれたその後、泉水は心地よい疲れと良人の温もりに包まれて深い眠りに落ちるのが常であった。それなのに、その傍らで高いびきをかき、ぎりぎりと歯ぎしりをしていたとは―、また何とも色気も品もあったものではない。
穴があったら入りたい、いや、あまりの恥ずかしさに死んでしまいたいとさえ思った。
耳朶まで紅く染めた泉水に、泰雅が笑いを含んだ声音で囁く。