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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第30章 《巻の弐―決別―》
 この時、初めて泉水の心に絶望的な予感がよぎった。泰雅と自分はもう本当に駄目かもしれない。
「いかがした、恥ずかしいのか、ん?」
 上機嫌で泉水を見つめ、唇を重ねてこようとする泰雅から泉水は思わず顔を背けていた。
 泰雅の唇の端が歪む。
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