この作品は18歳未満閲覧禁止です
蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第30章 《巻の弐―決別―》
そうなった時、自分はどうなるか。多分、心と身体を真っ二つにされ、狂うだろう。正気を手放して狂ってしまえば、それはそれでいっそ楽なのかもしれない。
しかし、今、冷静なもう一人の自分がしきりに囁く。そんな状態で、生きている意味はあるのか、ここにいれば、人としてそこまで堕ちてゆくことが判りながら、お前はまだここに踏みとどまろうとするのか、と。
とりとめもない物想いに耽っていると、ふいに強く抱きしめられた。