この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第4章 《参の巻―囚われた蝶―》
―お言葉、痛み入ります。私についてはとかく様々な噂がお耳に入っておることかと拝察仕りますれど、これよりはこの榊原泰雅、姫一人を守り通して終生大切に致す所存でおります。大切なご息女を必ず幸せに致しまする。
泰雅は、この時、自らに固く誓ったのだ。
いや、泰雅自身が心の奥底から泉水一人だけを欲していた。泉水以外の女なぞ、もう要らぬ、と。
―そこまで仰せ頂くとは、娘はつくづく幸せな奴ですな。至らぬ娘なれど、幾久しうお願い申し上げる。
泰雅は、この時、自らに固く誓ったのだ。
いや、泰雅自身が心の奥底から泉水一人だけを欲していた。泉水以外の女なぞ、もう要らぬ、と。
―そこまで仰せ頂くとは、娘はつくづく幸せな奴ですな。至らぬ娘なれど、幾久しうお願い申し上げる。