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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第49章 《巻の弐―哀しみの果て―》
「私は母上には隠し事や嘘はつきたくありません」
 そこで再び眼を伏せ、消え入るような声で言った。
「重臣たちに母上に逢ってはならぬと言われておりました」
「そうですか」
 泉水は頷き、訊ねた。
「そなたの守役の脇坂もそのように?」
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