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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第50章 《巻の参―臥待月の夜―》
 泉水が媚を含んだまなざしで見上げると、泰雅は耐えかねたようにその華奢な身体を引き寄せた。
「愛いことを申す奴だ。可愛いことを申すその唇を塞いでしまおう」
 そう言うと、貪るように唇を吸われる。
「殿、夜が更けたとはいえ、ここは月が明るうて、何やら、恥ずかしうございます」
 長い口づけの後、泉水はいかにも恥ずかしげに身をよじった。
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