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そのキスの代償は……
第6章 その逢瀬
ドン。
お互いの躰がぶつかり…
弾かれて宙に浮き、その勢いで後ろに倒れそうになるのを
力強い掌が左腕に伸びグイと引っ張られてなんとか体勢を立て直す。
触れた場所から淫靡な熱を帯びてくる躰…
情事の週明けはまだ躰が覚えてしまうのだろうか…
そんな自分に心底から辟易する。
「あっ、すまん。でも…
さすが相良だな。もう気が付いたのか?」
ぶつかった相手の顔を見上げると、
戸口にはドアを後ろ手で閉めたあの人が立っていた。
右眉をほんの少し上げ、私に向かって紙を差し出す。
「20ページがなかっただろう?これを…」
手の伸ばしその紙を受け取ると、心の動揺を隠すように
あの人に背を向け一目散にコピー機の方に向かう。
『これは急ぎの仕事だから…』
そんなの単なる言い訳に過ぎないことはわかっていても、
何かに没頭していたかった。
その時、ふっと後ろから煙草の匂いが近寄ってきて
覆いかぶさるように抱きしめられたかと思いはっとした。
すると今度は腰のあたりに触れた大きな掌がモゾモゾとうごめいた。
『ここで何を…』
鼓動が突然アクセルを全開にしたように猛スピードで打ち始めた…
お互いの躰がぶつかり…
弾かれて宙に浮き、その勢いで後ろに倒れそうになるのを
力強い掌が左腕に伸びグイと引っ張られてなんとか体勢を立て直す。
触れた場所から淫靡な熱を帯びてくる躰…
情事の週明けはまだ躰が覚えてしまうのだろうか…
そんな自分に心底から辟易する。
「あっ、すまん。でも…
さすが相良だな。もう気が付いたのか?」
ぶつかった相手の顔を見上げると、
戸口にはドアを後ろ手で閉めたあの人が立っていた。
右眉をほんの少し上げ、私に向かって紙を差し出す。
「20ページがなかっただろう?これを…」
手の伸ばしその紙を受け取ると、心の動揺を隠すように
あの人に背を向け一目散にコピー機の方に向かう。
『これは急ぎの仕事だから…』
そんなの単なる言い訳に過ぎないことはわかっていても、
何かに没頭していたかった。
その時、ふっと後ろから煙草の匂いが近寄ってきて
覆いかぶさるように抱きしめられたかと思いはっとした。
すると今度は腰のあたりに触れた大きな掌がモゾモゾとうごめいた。
『ここで何を…』
鼓動が突然アクセルを全開にしたように猛スピードで打ち始めた…