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そのキスの代償は……
第7章 その日
研修は9時から17時まで8時間。

やっぱり、今後も勉強を続けなければこの仕事を続けることは難しい…

研修の内容を聞きながら改めてそう思った。

推薦して連れてきてくれたあの人に…

感謝だ。


1日目の研修が終わった。オンからオフへの時間。

「これからどうしますか?」

「取りあえず、部屋で荷解きしよう」

あの人はアダッシュケースを引きずりながら、私の方に振り向いた。


私もあの人に従う。

2人でエレベーターに乗り、廊下を連れ立って歩き、

隣り合った部屋の前まで来る。

「すぐ食事にするか?少し休むか?」

「少し休みたいです…」

「わかった。だがゆっくり休む前に、ちょっと付き合ってくれないか?」

「はい。10分ぐらいしたら、出かけられます。どうしますか?」

「こっちの部屋の前で待っていてもらえるか?」

「はい、わかりました」

必要な会話だけを交わし、それぞれの部屋のドアを開けた。


10分後、私はあの人の部屋の前にいた。

ついてしばらくドアがゆっくりと開いた。


「じゃ…」

目で合図をしてエレベーターの方に向かって歩き始めた。

ついて来いということなのだろう。

休みたいといった私をこれからどこに?

私は何も言わずただ後ろを付き従った。


そして、エレベーターに乗って連れられて行ったのは…
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