この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
そのキスの代償は……
第7章 その日
カップを手に取り、肘をついて掌で包み込む。
その温もりを頬で感じてから、ゆっくりと唇を寄せ一口含んでみる。
口の中いっぱいに広がる味に…
ホッとした。
視線の先には、あの人の指先がコーヒーのスプーンを弄んでいる。
その顔が上がり、細めた瞳がこちらを舐めるように見る。
目で犯される快感を…
この躰に教え込んだのはこの人だ。
その目から逃げるようにカップをおろし、瞳を閉じると、
瞼の裏にあの瞳で私の肌を貪るあの人がみえた。
何度も視線をこちらに向けて瞳まで侵しながら、肌を侵食し続ける。
幻想なのに、素直な躰は期待も含んだ蜜を垂らして反応し始める…
落ち着かない気分のままゆっくり目を開け、
カップをあおりながらなんとか最後まで飲み物を飲み下すが、
意識は完全に下半身に囚われていた。
それから…
あの人が目で合図をし、先に立ち上がってこちらに回ってきて、
私に手を差し伸べた。もう帰るのだろうか?
「それ、よく似合ってる。ほんとうに綺麗だ…」
掌に指先を絡めてから私を引きよせて立ち上がらせ、
射抜くように見つめながら降ってくる賞賛の言葉。
「…」
私はとうとう、何も言えなくなってしまった。
その温もりを頬で感じてから、ゆっくりと唇を寄せ一口含んでみる。
口の中いっぱいに広がる味に…
ホッとした。
視線の先には、あの人の指先がコーヒーのスプーンを弄んでいる。
その顔が上がり、細めた瞳がこちらを舐めるように見る。
目で犯される快感を…
この躰に教え込んだのはこの人だ。
その目から逃げるようにカップをおろし、瞳を閉じると、
瞼の裏にあの瞳で私の肌を貪るあの人がみえた。
何度も視線をこちらに向けて瞳まで侵しながら、肌を侵食し続ける。
幻想なのに、素直な躰は期待も含んだ蜜を垂らして反応し始める…
落ち着かない気分のままゆっくり目を開け、
カップをあおりながらなんとか最後まで飲み物を飲み下すが、
意識は完全に下半身に囚われていた。
それから…
あの人が目で合図をし、先に立ち上がってこちらに回ってきて、
私に手を差し伸べた。もう帰るのだろうか?
「それ、よく似合ってる。ほんとうに綺麗だ…」
掌に指先を絡めてから私を引きよせて立ち上がらせ、
射抜くように見つめながら降ってくる賞賛の言葉。
「…」
私はとうとう、何も言えなくなってしまった。