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そのキスの代償は……
第7章 その日
甘めの猫なで声で、くすくす笑いながら吐き捨てるように言った。
旦那様??
この人は奥様なの?
それはつまり…
あの取締役のお嬢様ってわけ!!
どうして…
なんで…
このタイミングなんだろう…
頭の中がぐるぐると回る。
私は俯き、叫びたい気持ちをぐっと押し込んで
両手を膝の上でぎゅっと握りしめた。
心に渦巻くのは、ばれてしまったこれから、
自分はいったいどうなるのだろうかということ。
会社で働き続けられるのだろうか…
そのリスクをわかってこんなことをしていたけど…
でも…
まさか…
突然のできごとに、躰から一気に血の気が引いていく。
「なんで突然現れたんだ?」
低い声で、不機嫌そうに尋ねる。
あの人も、私と同じことを思っていた?
「別に…
私も今夜、仕事でたまたまここに来たのよ。
偶然会うことだってあるわよね。
それとも何か都合が悪いことでも?」
私は盗み見るように、少しだけ視線を上げたが、
ドギツイ赤の口紅で浮かべる微笑みが凍りつくように冷たくて
その目を見ることができず再びうつむいた。
不都合どころか、こんなところで会うなんて…
さっきまでの幸せな時間はあっという間に終わりを告げた。
あの人の誘いにのった自分の行いを…
呪った。
旦那様??
この人は奥様なの?
それはつまり…
あの取締役のお嬢様ってわけ!!
どうして…
なんで…
このタイミングなんだろう…
頭の中がぐるぐると回る。
私は俯き、叫びたい気持ちをぐっと押し込んで
両手を膝の上でぎゅっと握りしめた。
心に渦巻くのは、ばれてしまったこれから、
自分はいったいどうなるのだろうかということ。
会社で働き続けられるのだろうか…
そのリスクをわかってこんなことをしていたけど…
でも…
まさか…
突然のできごとに、躰から一気に血の気が引いていく。
「なんで突然現れたんだ?」
低い声で、不機嫌そうに尋ねる。
あの人も、私と同じことを思っていた?
「別に…
私も今夜、仕事でたまたまここに来たのよ。
偶然会うことだってあるわよね。
それとも何か都合が悪いことでも?」
私は盗み見るように、少しだけ視線を上げたが、
ドギツイ赤の口紅で浮かべる微笑みが凍りつくように冷たくて
その目を見ることができず再びうつむいた。
不都合どころか、こんなところで会うなんて…
さっきまでの幸せな時間はあっという間に終わりを告げた。
あの人の誘いにのった自分の行いを…
呪った。