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そのキスの代償は……
第10章 その約束
うまく動けず、ソファーに躰を囚われたまま頬を染める。
「課長…
かちょう…
かちょう?」
私の呼びかけに反応してくれない…
見せつけるように浮いた股の蜜。
何事もなかったようにだらだらと流れるのが急に恥ずかしくなって…
膝を擦り合わせた。
あの人は携帯を弄り終えたのかベッドサイドに戻すと、
今度は身に纏っていたものを脱ぎ始めた。
細い線だが均等の取れた肉付きの背中が見える…
いつもあの背中に腕を回して揺さぶられ、
指を喰い込ませて、イカされる。
一度だけ…
その背中に腕を回して指を彷徨わせたとき…
明らかにそれとわかるひっかき傷を指先に感じたことがある。
ほとんど治りかけていたその傷に触れた瞬間、
女の影をその背中に見せつけられて…
心の奥がザワリと騒いだ。
それはあの奥様を抱いた時のモノなのか…
それ以外の情事の名残りなのか…
でも、私はそうやって爪を立てて、痕を残すことなんてできない…
どんなに気持ち良くてもそれだけは気を付けている。
嫉妬心で無邪気にそういうことをできる程、
私は愚かでもなく…
ましてや若くもない。
それが、日の光を浴びることのできない関係だと思っている。
「課長…
かちょう…
かちょう?」
私の呼びかけに反応してくれない…
見せつけるように浮いた股の蜜。
何事もなかったようにだらだらと流れるのが急に恥ずかしくなって…
膝を擦り合わせた。
あの人は携帯を弄り終えたのかベッドサイドに戻すと、
今度は身に纏っていたものを脱ぎ始めた。
細い線だが均等の取れた肉付きの背中が見える…
いつもあの背中に腕を回して揺さぶられ、
指を喰い込ませて、イカされる。
一度だけ…
その背中に腕を回して指を彷徨わせたとき…
明らかにそれとわかるひっかき傷を指先に感じたことがある。
ほとんど治りかけていたその傷に触れた瞬間、
女の影をその背中に見せつけられて…
心の奥がザワリと騒いだ。
それはあの奥様を抱いた時のモノなのか…
それ以外の情事の名残りなのか…
でも、私はそうやって爪を立てて、痕を残すことなんてできない…
どんなに気持ち良くてもそれだけは気を付けている。
嫉妬心で無邪気にそういうことをできる程、
私は愚かでもなく…
ましてや若くもない。
それが、日の光を浴びることのできない関係だと思っている。