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そのキスの代償は……
第11章 その朝
娘達を母の所に迎えに行き、自分の家にたどり着く。
心底疲れた…
母の家で夕食と入浴を済ませていた娘たちは、
すぐさま子ども部屋に引きこもり、
私は一人、迎えに行く前近所のスーパーに寄って買った割引の弁当を食べ、
シャワーだけで済ませた。
スーツケースを引きずりながら部屋の内側に置いて、
片づける気にもならず、ベッドに身を投げる…
目を開けると天井はいつもの場所に戻ったことを知らせてくれたが、
私自身は…
私を取り巻く環境は…
がらりと変わってしまった。
そう、とうとう奥様にバレタのだ。
それもあんな場面で…
誤魔化しようもない。
今回の事は単純にあの人の奥様にこの関係がばれたというだけの…
問題ではない。
あの人の奥様はうちの会社の重役の一人娘で跡継ぎ。
それにあの激しい気性とあの人への執着ぶりを考えると…
夫である婿養子の彼に…
そして婿養子をたぶらかした部下の私に…
何のお咎めもないわけがない。
その事実は私の心に重くのしかかった…
それ以上に、契約して夫の愛人になれという奥様の意図が…
全く理解できなかった。
いつどのような形であれ、さらし者にされるか…
何を持って罰せられるか…
わからない。
ドギツイ赤の口紅で微笑む整った顔が脳裏に浮かび…
怖くなった。
心底疲れた…
母の家で夕食と入浴を済ませていた娘たちは、
すぐさま子ども部屋に引きこもり、
私は一人、迎えに行く前近所のスーパーに寄って買った割引の弁当を食べ、
シャワーだけで済ませた。
スーツケースを引きずりながら部屋の内側に置いて、
片づける気にもならず、ベッドに身を投げる…
目を開けると天井はいつもの場所に戻ったことを知らせてくれたが、
私自身は…
私を取り巻く環境は…
がらりと変わってしまった。
そう、とうとう奥様にバレタのだ。
それもあんな場面で…
誤魔化しようもない。
今回の事は単純にあの人の奥様にこの関係がばれたというだけの…
問題ではない。
あの人の奥様はうちの会社の重役の一人娘で跡継ぎ。
それにあの激しい気性とあの人への執着ぶりを考えると…
夫である婿養子の彼に…
そして婿養子をたぶらかした部下の私に…
何のお咎めもないわけがない。
その事実は私の心に重くのしかかった…
それ以上に、契約して夫の愛人になれという奥様の意図が…
全く理解できなかった。
いつどのような形であれ、さらし者にされるか…
何を持って罰せられるか…
わからない。
ドギツイ赤の口紅で微笑む整った顔が脳裏に浮かび…
怖くなった。