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そのキスの代償は……
第12章 その後の二人
だらりと垂れたモノをこれ見よがしに見せつけながら、

静かにほくそ笑むあの人。

まさか、本当にここでこれからしろというのだろうか?


あれは躰が火照りざわめいて眠れない時、

どうしようもなくて独り密やかにスルもので、

自分でするからそれなりにキモチイイ所はわかっていても…

快感が引いたと同時に湧き上がる虚しさと後味の悪さは

例えようもないほど不快だ。


それを、ましてこの人の前で見せろなんて考えられない…

恥じらうフリをして膝を擦り合わせながら後ずさろうとすると、

左足を掴まれた。


「逃げるな…

本気で独り寝するつもりか?」

もの凄い力で、あの人の元へ引きずられていく…

「今更何を守るんだ?プライドなんかくそ喰らえだ。

お前が何もかもかなぐり捨て、ただ堕ちるてくるのを見届けてやる…」

お尻があの人の前で止まったと思ったら、

履いていたストッキングを片足ずつ乱暴に引き抜かれた。


「全部脱げよ」

目を見開き驚いて固まる私の視界に…

ストッキングが飛んできて膝の上に落ちた。

その瞳に宿る加虐の色に息を飲む。もう何を言っても無駄だろう…


「なんなら引き裂いてやろうか?

その方が好みの無理やりされてる感じが出るだろう…

でも最後スルかどうか決めるのはお前自身だ」
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