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そのキスの代償は……
第13章 その変化
脚の爪先からゆっくりと、掌でボディーソープを擦り付けられる。
親指、人差し指、中指…
1本ずつ優しく揉まれ、普段は触れることのない
全ての足の指間の隅々にもあの人の指先がくまなく滑り込む。
土踏まずに踵と…
10本の指が細かく丁寧に撫でて動き回り、どこもかしこも触れられ…
なにか性的なことをされているわけではないはずなのに、
訳知りで勝手な躰のせいでいつの間にか心臓はバクバクと早鐘を打ち、
息が上がってしまう。
「んんっ」
堪えていたのに思わず漏れた声。
「ただ洗っているだけなのに…
そんなに気持ちイイのか?」
低く意地悪な声色で囁かれて…
恥ずかしさのあまり唇を噛むと、一気に顔へ熱が集まった。
視界を塞ぐから、変な勘違いしてしまう。
勇気を振り絞って目をゆっくり開けると…
裸のあの人は私の前に膝を付き、その膝に私の片足を乗せ、
手を動かして足を洗いながら、こちらを見上げ微笑んだ。
一瞬だけお互いの瞳が絡み、あの人は少し口角を上げ…
また洗っている足に視線を落とす。
その微笑みは略奪し、征服し尽くす嗜虐的な色ではなくって…
ただ悪戯をしている子どものように澄んでいた。
親指、人差し指、中指…
1本ずつ優しく揉まれ、普段は触れることのない
全ての足の指間の隅々にもあの人の指先がくまなく滑り込む。
土踏まずに踵と…
10本の指が細かく丁寧に撫でて動き回り、どこもかしこも触れられ…
なにか性的なことをされているわけではないはずなのに、
訳知りで勝手な躰のせいでいつの間にか心臓はバクバクと早鐘を打ち、
息が上がってしまう。
「んんっ」
堪えていたのに思わず漏れた声。
「ただ洗っているだけなのに…
そんなに気持ちイイのか?」
低く意地悪な声色で囁かれて…
恥ずかしさのあまり唇を噛むと、一気に顔へ熱が集まった。
視界を塞ぐから、変な勘違いしてしまう。
勇気を振り絞って目をゆっくり開けると…
裸のあの人は私の前に膝を付き、その膝に私の片足を乗せ、
手を動かして足を洗いながら、こちらを見上げ微笑んだ。
一瞬だけお互いの瞳が絡み、あの人は少し口角を上げ…
また洗っている足に視線を落とす。
その微笑みは略奪し、征服し尽くす嗜虐的な色ではなくって…
ただ悪戯をしている子どものように澄んでいた。