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そのキスの代償は……
第13章 その変化
こんな表情をすることがあるんだ…

驚いて何も言えない私の気持ちをよそに、

あの人は今までに見たことのない笑みを浮かべ、

それから静かに黙々と私の躰を泡立て続けた。


一度躰から掌が離れ、ポンプのボディーソープをつけ戻ってくる。

ヌルヌルがゆっくりと膝下から腿に掌が伸びていき、

内腿をゆっくりと撫で上げられる。


あの人の息使いをそばで感じながら…

高鳴る鼓動を止めることができない。

いつ…

触れられるのか?

どこから…

持ち込まれるのか?


腰を撫で上げ、お尻を掌が滑り、

背中に回された指が肩甲骨のくぼみをなぞって肩にたどり着く。

腕を脇から掌に向かって揉まれ、

掌、指先の1本まで白い泡が纏わりつく。


男の人なのに、他人の躰を洗うことがこんなにうまいなんて…

どうしてなんだろうか?

そんな嫉妬を含む詮索すら、一瞬考えるだけで消えてしまうほど

蕩けるように気持ちいい。

愛撫のように繰り返される滑るような指の動きに翻弄され…

とうとう膣が収縮してジュッと蜜を吐き出した。


目の前で繰り広げられる甘く優しい拷問に、私が零す淫欲の露。

それは躰が早く触れて欲しくて…

もっと気持ちよくなりたくて…

思わず発したサインだった。
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