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そのキスの代償は……
第14章 そのひと時
でもそれはあくまでも仕事上の事で…
最初から何かの感情を宿す瞳に
時折見つめられていることはわかっていた。
その瞳で遠くから見つめることのあったあの人の事を
どう考えたらいいのか…
ずっと困惑してきた。
それでも私には家事に子育てに一人で奮闘する日々。
チラつく感情を真正面から受け止める程の余裕なんてほとんどなかった。
旦那はいつからかいなくなったはずなのに…
突然夜中に現れてお金をせびりにくるし。
そんな状態でも働かなければ途端に生活が立ち行かなくなる。
頼りになるのは己自身のみ。
子どもの時のような惨めな生活を娘たちにはさせたくなかった。
父親はいなくても、今の仕事をしていれば最低限の生活はできたから…
何があっても自分の理由で仕事を休むことはなかった。
ぎりぎりの精神状態で、ただ何かに追い立てられるように走り続ける毎日。
そんな忙しさで余裕のなかった心の隙間に魔が差したのか…
いつしかその瞳に囚われるようになり、
いつの間にか上司と部下にはあってはいけない感情を
私が心の奥に宿すことになった。
すき…
ではない。
アイシテルとも違う。
この感情を何と説明したらいいのか…
そんな難しいことわからない。
考えても不毛な感情。
だからあえて考えないようにしていた。
最初から何かの感情を宿す瞳に
時折見つめられていることはわかっていた。
その瞳で遠くから見つめることのあったあの人の事を
どう考えたらいいのか…
ずっと困惑してきた。
それでも私には家事に子育てに一人で奮闘する日々。
チラつく感情を真正面から受け止める程の余裕なんてほとんどなかった。
旦那はいつからかいなくなったはずなのに…
突然夜中に現れてお金をせびりにくるし。
そんな状態でも働かなければ途端に生活が立ち行かなくなる。
頼りになるのは己自身のみ。
子どもの時のような惨めな生活を娘たちにはさせたくなかった。
父親はいなくても、今の仕事をしていれば最低限の生活はできたから…
何があっても自分の理由で仕事を休むことはなかった。
ぎりぎりの精神状態で、ただ何かに追い立てられるように走り続ける毎日。
そんな忙しさで余裕のなかった心の隙間に魔が差したのか…
いつしかその瞳に囚われるようになり、
いつの間にか上司と部下にはあってはいけない感情を
私が心の奥に宿すことになった。
すき…
ではない。
アイシテルとも違う。
この感情を何と説明したらいいのか…
そんな難しいことわからない。
考えても不毛な感情。
だからあえて考えないようにしていた。