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そのキスの代償は……
第2章 その想い
ゆっくりゆっくりネジ込むと、そこは温かく優しい快感を与えてくれた。

「あぁあ~」

俺は思わず感嘆の言葉を漏らす。


異動してから…

悩まされ続けた彼女の中はただ温かかった。

まるでその包み込むような温かさが、俺の荒みきった心を癒す様に、

やさしく抱きしめられているようだった。


「かおる~」

俺は目を閉じ、思わず忘れ切れていない名を1度だけつぶやいてから、

他の女の中でゆっくりと腰を動かし自身を擦り始める。


同じ顔の女をこの腕に抱く…

それはとても不可思議な感覚だった。

でも薫(かおる)はこれほど感じやすい女ではなかった…

どちらかというと、セックスの行為自体があまり好きではなかったから。

初心な反応で…

初めの1年は痛がることもしょっちゅうだった。

それが手慣れた俺の心を鷲掴みにし、俺好みにしようと

ゆっくり仕込んでいたはずだったが…

結局は俺のことを捨てた。消えてなくなってしまった。


彼女はカノジョじゃない。

カノジョじゃないのだが…

でも…


抜き挿しする自身が包まれて守られているような甘さを感じた。

抱かれ癒される快感に、胸が熱くなりながらも…

段々俺のタガが外れはじめる。


意識のない女を犯すなんて…

自分の鬼畜さを嘲笑しながら、

それでもそのピストン運動を止めることはできなかった…
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