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そのキスの代償は……
第3章 その情事
「ゆび、チョウダイ…」

全裸のまま頬を染め俯く。

あの人は2本の指を茂みから離し、その先を見せつけながら口に含んだ。

「…指だけでいいのか?」

「…」

喰らいつくすような目で射すくめられ、

舌は指先に絡みつく私の蜜を、嫌らしい音をさせて舐め尽くしている。

「まあいい…

おねだりできたんだから、

ご褒美に、もう一つの口のご期待に応えようか…」



「あぁ~~、いやぁぁぁあ~」

だらしなく口の端から銀糸が零れるまま拭う余裕もなく、

艶声があまりの快感に、喘ぎから絶叫にとって代わる。


私は無意識に固く閉じようとした足を掌で止められ、

ゆっくりと押さえられた膝から、内腿を中心に向かって撫でられると

自然と力が抜け、花が開くように全てをさらけ出す。


それに満足したように、再びあの人が私を探り弄び始めた。

2本の指で穴の襞を強弱をつけ擦り続ける。

私は思わず腰をくねらせ、指の動きに合わせて振り始めた。

親指でジュボジュボ、グジュグジュと水音を帯びたその嫌らしいBGMと、

私の吐き出す荒い艶息が熱く部屋の中を満たす。


複数の性感帯を同時に刺激され続けると、何かに耐えきれなくなって、

目の前に火花が散った。
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