この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
そのキスの代償は……
第3章 その情事
意識の端をなんとか手繰り寄せようとしても、
あの人の指先の繊細な動きが益々早まり、躰の震えが止まらなくなって、
無意識に首を左右に振りまくる。
それが余計に私の意識をどこかへと飛ばしてしまって…
自分が誰かも、ここが何処かも、わからない。
与えられる突き抜けるようなこの快感に…
ただ溺れていく。
お互いの欲望は、底なし。
どちらの抱える闇が深いのだろうか?
どちらの抱えるしがらみが多いのだろうか?
でも今は…
躰が重なるときには…
意識してその全てを捨て去る。
本能をむき出しにした、二人。欲望以外は何もない。
快感以外は…
いらない。
あの人の指の動きがはたと止まり、私を見下ろす。
そのねっとりと舐めるような視線に、
さらけ出された肌の全てを犯されているように感じる。
その瞳に釘付けになり、ブルっと躰を震わせる。
そして、いつもの右の眉の上がる、あの人の表情…
次は何をされるの?
その表情は少しの恐怖と、でも今まで以上の快感をくれるという、
妙な期待を抱かせる。
それから、私はあの香りと煙草の匂いに包まれながら
快感の絶頂に押しやられた。
あの人の指先の繊細な動きが益々早まり、躰の震えが止まらなくなって、
無意識に首を左右に振りまくる。
それが余計に私の意識をどこかへと飛ばしてしまって…
自分が誰かも、ここが何処かも、わからない。
与えられる突き抜けるようなこの快感に…
ただ溺れていく。
お互いの欲望は、底なし。
どちらの抱える闇が深いのだろうか?
どちらの抱えるしがらみが多いのだろうか?
でも今は…
躰が重なるときには…
意識してその全てを捨て去る。
本能をむき出しにした、二人。欲望以外は何もない。
快感以外は…
いらない。
あの人の指の動きがはたと止まり、私を見下ろす。
そのねっとりと舐めるような視線に、
さらけ出された肌の全てを犯されているように感じる。
その瞳に釘付けになり、ブルっと躰を震わせる。
そして、いつもの右の眉の上がる、あの人の表情…
次は何をされるの?
その表情は少しの恐怖と、でも今まで以上の快感をくれるという、
妙な期待を抱かせる。
それから、私はあの香りと煙草の匂いに包まれながら
快感の絶頂に押しやられた。