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そのキスの代償は……
第4章 その事後
ス~、ハァ~、ス~、ハァ~…

手を振りながら大げさに息を吸って吐き、心を落ち着けようとする。

これから続くであろうこの状況に…

適応するにはどうしたらいいのだろう?


来客用のカップとスプーンを3人分用意して、トレーに追加して乗せ

シュガーとミルクのスティックを2本ずつ引き出しから出す。

課長の分だけ彼の言っていたいつものヤツにした。

先に同僚の所に行ってから、応接室に行けばいいだろう…

こういうことはいつもやっていることだから、

こうやって考え事をしながらでもできるけど、

今抱えている案件は、そんな甘い考えではできないのに…

今朝は本当に集中できていない。


先月、前の案件を終えた私に与えられた次の仕事は、

今までにやったことのない新しいものだった。

その話をされたとき、これまでの努力が認められた結果だと素直に喜んだ。

女でも頑張ればやっていけるんだ…

そう思った。

だからこそ、気持ちを引き締めなければいけないはずなのに…

今日も本当は、その段取りの為に少し早目に出てきた位だから、

こんな有り様だと、絶対に上手くいかなくなる。

それは今までの経験上わかっている。
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