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ナツキとあの場所で
第4章 三陽寺で待ち合わせ(前編)
「そんな魅力的なアイテム、うちのワガママ夏生に教えたらあかんよ~しょうちゃん」

僕は笑った
「はい(笑)、以後気をつけます」



電話口の向こうで夏生が階段を駆け下りる音が聞こえた



「あ、夏生と変わるわね。ほなねしょうちゃん」
受話器を受け渡す雑音が入る。



「あ、もしもし?どしたの?」

「昨日コロコロコミック借り忘れてたわ。今から借りに行っていい?」

「あ、ホントだ。い、今? 今日は日曜だから両親家にいるし・・・」

「借りに行くだけやし家には上がらへんよ」

「え~せっかくだし遊ぼうよ~。三陽寺で待ち合わせせん?本も持っていくから」

「まさかの2日連続サンヨウ?夏生はアレなの?仏教徒に目覚めたとか」

「違うから!(笑)」

「まぁ~行くけどさ。俺まずは漫画読むからな~」

めんどくさそうな口調で言ったが、昨日のすずちゃんへのおしっこの疑問を聞くのには
絶好の機会だと思い何食わぬ態度でサンヨウに行くことにした。
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