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ナツキとあの場所で
第5章 三陽寺で待ち合わせ(後編)
太陽が天頂を通過した午後の寺は、幾分とのどかなもので
植物も虫も大気もゆったりとした同じ時間を共有してるかのよう。
建物の柱の付け根で羽を休めるハグロトンボは、心なしか神秘的に見えた。
そんな田舎の長閑な風景で、美しい生命と地球のシンフォニーを背景に置き
僕は夏生に股間を揉まれている。
不自然だろうな、明らかに。でも誰も見てない。誰も分からない。
「どうやって膨らましてるん~?中身どうなってるか知りたい!」
「自分で膨らましてる訳じゃないんやけどね・・まあ見るだけなら。」
僕は夏生になら本当に見せても良かった。僕も夏生も恥じらいはちっとも無かった。
しかし、チャックを下げトランクスの柄が見えた時点で僕は感付いた。
「あっ、ちょっと待って!今見せる勢いだったけどさ、冷静に考えてみたらここ神社やん。仏様とか神様とか祀られてる場所でこういうことしたらあかんっぽいと思う」
「あ、確かに・・・なんかバチが当たりそうやね、しょうちゃん(笑)」
「ま、見せるのはやめとこ」
「うん、それにしてもすごい不思議やわぁ。いいな付いてるって、何もない私が虚しく思える・・・やっぱ男の子には敵わへんのやなぁ~って・・」
「そ、そうかな・・」
僕は気の利いた言い訳を思いつけなかった。