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ナツキとあの場所で
第6章 二人きり屋根の下
8月5日


今、夏生の家の玄関前に立っている。


今日は夏生と約束していた日であって、三陽寺で約束したことを確かめに
僕は昼食を済ませ自転車を漕いで来た所だ。



ただこの夏生の家に来るという行為がどこか自分の中で

「夏生の性器が見たいがために自転車を漕いでここまで来た」


に変換されてどうもチャイムを押す手が重かった。
これから起こりうることがある程度予測できたため、単純に恥ずかしかったのかもしれない。



そのようなことを考えつつ
1分間くらい玄関に突っ立っていたのだが
夏生の方から玄関を開けてきた。

「あっ、しょうちゃん。」

チャイムは押してない、声も出してない。どうやら自転車の音で気付いたみたいだ。

「お、おう」

「とりあえず、入って~。麦茶でも飲む?」


「う、うん。おじゃましま~す」

夏生は思っていたより緊張していなくて少し驚いた。
僕だけ動揺してるみたいで少し焦る。

両親はやはり仕事で事務所にいるらしく、家には夏生一人だった。


シ~ンとした部屋の空間が僕の緊張を助長させたみたい。


僕は夏生の部屋に上がっていった
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