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ナツキとあの場所で
第6章 二人きり屋根の下
「うん、仕事中~」
「そっか~。・・・ところで麦茶飲む?って聞いてきたのに麦屋無いやん。」
「あっ、忘れてたっ!ごめん 今コップに入れてくるね」
「おうー」
夏生はそのまま階段を降り麦茶を入れたコップを2つもって来た。
僕はのどが渇いていたので1口で飲み干した。
窓から飛行機雲が二列並ぶ。昼下がりの眠たさを誘うカーテンの影。
反対側を見てみると
コップを両手で持ちマイペースに一口ずつ飲む夏生。
「飲むの遅いなぁ」
「しょうちゃんが速いの~」
僕は暇そうに顎を机に付けながらコップに付いた水滴を指でなぞる。
すると卓上ライトに掛けてある真珠のような綺麗に反射するキーホルダーが目についた。
「これ・・・どこで買ったん?」
聞いてみることにした。
「ん~?・・・」
こちら側へ来て僕の座っている椅子の背もたれに両手を起きキーホルダーに顔を近づけた