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やさしいキスをして?
第2章 不意打ち?
『珍しいのね?水曜はいつも、ゆうひくんと遊んで帰ってくるクセに。』
『た…たまには、女子会も必要でしょっ?!お風呂行ってくる!』
お母さんの怪しむ視線から逃げるように、リビングを出た。当然ながら、ウチの家族もゆうひの家族も、あたし達の交際を知っている。むしろ、結婚させようという風潮が小さな頃からあって、両親達にしてみると、願ったり叶ったりな展開だった。
故に。ゆうひが別れを納得しない以上、あたし一人が別れたと声をあげても、袋叩きにされるというか…完全に不利。面倒くさい事態が悪化する。何が何でも、ゆうひと決着をつけなくちゃいけないのだ。
『明日学校でもう一度、話し合いかな…』
お風呂をあがって宿題を仕上げても、あたしの気は重かった。あんな調子で、果たしてゆうひと話し合いなんて出来るだろうか?