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やさしいキスをして?
第10章 番外編


『……自分でサジ投げた奴に、かけてやる言葉なんかねぇよ。』

『……?!』

『不戦敗だっつったな?そんな程度の気持ちなら、今すぐキレイさっぱり忘れろ。金輪際、マドちゃんにも近づくな。』

また…さっきの目だ。何だよ…

『岩本!言いたいことがあるならハッキリ言ったらどうだ!その目の奥に、何を隠してる?!』


僕が怒鳴ると、岩本はクッと笑って胸ぐらの手を引き剥がした。


『珍しいな、ミッシーが大声出すなんて?それにイライラしてる。HRも終わっちまうぞ』

『うるさい。ちゃんと──』

『ちゃんと言いたい言葉が残ってるから、胸が痛いんだろーが。』

『!!』

『忘れられるもんなら忘れてみろよ。最初はそんな、中途半端な気持ちじゃなかったハズだ。だからおれに相談してきたんだろ?』




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