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やさしいキスをして?
第10章 番外編
『入部したての頃の三島はさ、可哀相なくらい浮いてたよ。周りはほぼ経験者の中、一人だけ素人。ロクに練習にもついてこれない。すぐ退部するだろーって誰もが思ってた。』
つられて見上げた空は、水色。薄くかかった一面の雲が、ゆったりと風に流れている。
『でも全然違った!三島はすんごい奴だった!とにかくもう、努力の塊!!根がマジメだろ?手を抜くってこと絶対にしないんだ。』
弾む声は空模様より明るくて。まるで自慢話みたいに、ゆうひくんは続けた。