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やさしいキスをして?
第11章 おまけ〈三島〉


『まどかちゃん、お待たせしました!』

『啓太くんっ!』


僕が駆け寄ると、まどかちゃんは安堵の表情を見せた。と同時に、ナンパ衆はシラけた顔をして散って行った。


『遅くなってすみません。』

『ううん、それより大丈夫だった?先生の用事、忙しかったの?』


心配してくれた彼女に、これまでの経緯を簡単に説明した。大した用事じゃなかったって伝えて、それで収まると思った僕は、ついにまどかちゃんの手に触れ……


『……え?それじゃあ今まで、教室で二人きりだったの?あの学級委員の女の子と?』


…られると思いきや、またも空振った。


『え、まあ…屋上で先生と解散して、その後少しだけですが…』

『啓太くんのクラスって、あそこでしょ?教室の電気、私がここに来てから一回も点かなかったと思うけど…』

『はい、電気は点けてませんよ?』

『えぇ?!』


……なんだか、話が思わぬ方向へシフトし出した感じだ。



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