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やさしいキスをして?
第11章 おまけ〈三島〉


『あ…あの、まどかちゃん?』

『…………』

『……何か、怒ってますか?』

『…………』


何故か無言になってしまったまどかちゃん。ウンともスンとも言わない上に、とうとうその場の段差に座り込んでしまった。


『もしかして、具合が悪いんですか?それで立てないとか…』

『………あの子!』

『は…?あのこ?』

『今さっきまで一緒にいたっていう…あの、ポニーテールのっ…!』

『ああ、川口さん?』

『その川口さんっ!絶対、啓太くんのこと好きでしょ!そんな人と暗い教室に二人きりとか…面白くないに決まってるじゃない!』


口を開いたまどかちゃんは、すごく不機嫌そうに話した。なんか、こういう姿を見るのって初めてだな…


『川口さんとは同じ学級委員なだけですよ?教室も、真っ暗闇だった訳じゃなくて…外灯の明かりだけで、手元は十分見えたから…』



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