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やさしいキスをして?
第11章 おまけ〈三島〉
『後夜祭…行きましょう?』
『うん…!』
僕が手を差しだせば、君の手が重なって。
互いの指が、カギ状に湾曲する。
『足元気をつけて。』
『うん…ふふ//』
『……?どうしたの?』
『ううん、何でもないよ//?』
そう言って、また口元を緩める君は
『ふふ//だって、やっと繋いでくれたから!』
僕らの手を持ち上げて、はにかみながら白状した。
『うん…ハハ。やっと出来たよ//』
小さくてか弱くて。
簡単に収まってしまう掌は。
『うふふ…啓太くんの手、おっきいね//』
『いや…そうでもないよ//?』
…包みきれない。そこから溢れる喜びが大きすぎて。片手じゃ全然足りそうもないんだ。