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やさしいキスをして?
第12章 おまけ〈マドカ〉
***
『さってと!この後どーしよっか?』
無事に参拝し、おみくじも括り終えた私達は人波の外にいた。
『時間も時間だし、そろそろ解散しよう。』
『そ…そうよね?!ゆうひ、帰ろッ?』
啓太くんの言葉に、あさひは声をひっくり返して賛同した。…これからやっと、二人きりのサプライズだもんね?
『そだな。じゃーさ、そこのおしるこ食って行こうぜ!毎年これ食べて帰んのが定番だもんな〜♪』
この後、まさかホールケーキが待ち構えてるなんてつゆも知らないゆうひくん。サクサク列に並ぶその背中を、あさひは慌てて阻止しにかかる。
『ちょっ…ゆうひ、とにかく帰ろうよ!さっき散々食べたでしょ?』
『おー、やっぱシメは甘いもんだよな?』
『バカ!お腹いっぱいになっちゃうじゃないっ!!』
『うん、別に良くね?あと帰って寝るだけなんだし。あさひも食っていこーぜ?』
ぐぐっと息を飲み込むあさひ。サプライズがバレる心配をしてか、なかなか上手く誘導できないみたい…